【持続化補助金】「国庫補助金等の総収入金額不算入に関する明細書」等の添付書類をe-Taxで電子送信する方法【ものづくり補助金】
はじめに
ものづくり補助金や持続化補助金に限ったことではないが、国等からの補助金を受けた際、確定申告において「国庫補助金等の総収入金額不算入に関する明細書」を添付することがある。
この書類の内容自体はそう難しくはないものの、国税電子申告・納税システム(e-Tax)を用いて提出しようとすると、ちょっとばかり面倒な手順を踏む必要がある。
確定申告書等作成コーナーでは作ることができない書類の場合、e-Taxソフトを用いて作成・送信しなければならない。
あとから添付書類だけ書面提出してもよいのだが、それではなんか負けたような感じがしてイヤだ。
e-Tax自体は色々と便利だし、税務署の皆さんにも楽をしてほしいので、できるだけ電子送信で完結させたいところもある。
ただ、私はe-Taxを利用し始めてある程度経つが、令和元年分の申告期間を迎えた今でも、e-Taxソフトのマニュアルやそれに類する記事が充実してこないので、いっそ自分で書いてしまうことにした。
(見つけられていないだけだったらゴメンナサイ。)
※当記事はe-Taxソフトに触れたことはある方向けです。たとえば、XTXファイルを見たこともない方にはわかりづらいかもしれません。また、税法等に関することは、必ず税務署や税理士の方に確認してください。問題が起こっても責任は負いかねます。
PDFで送るのはアリ?
e-Taxソフトや市販の税務・会計ソフトで、XTXと一緒にPDFを送ることができるらしいと何かで見かけた。
手書きをスキャンするなり、PCで入力するなりして、PDFにしてしまえば送れるのね、と思い早速試してみた。
すると……
なにやら、イメージデータ(PDF)で送ることができる書類は限られているらしい……
「電子データ(XML形式)により提出が可能な添付書類」に大体の書類が該当する。
国税庁のWebサイトに一覧が掲載されているので、そちらで確認してほしい。
多くの書類がXML形式で提出できてしまうことがわかる。
PDFで提出できる書類はかなり限定的なのだ。
e-Taxソフトでつくろう
PDFでの提出は不可と分かった。
(より正確には、一方的に送りつけることはできるけど、効力がある書類としては認められない、ということ。)
方法としては、e-Taxソフトを用いて作成することになる。
その手順は下記の通りだ。
1.XTXファイルを保存する
作成コーナーで申告書等の作成を進めていくと、「申告書等の送信・印刷」にたどり着く。
その中に「市販の会計ソフト等を利用する場合」という項目があり、デフォルトでは作成コーナーで送信まで行う「いいえ」になっているが、これを「はい」にして次に進む。
すると「電子申告等データをダウンロードする」というボタンが表示されるので、これをクリックすれば「XTXファイル」を保存できる。
2.e-Taxソフトに組み込む
次に、先ほど保存したXTXファイルをe-Taxソフトに組み込む。
3.帳票を追加する
続いて、組み込んだXTXファイルを選択して「帳票一覧」ボタンをクリックする。
すると作成コーナーで作成した帳票が表示されるので、「帳票追加」をクリックする。
追加できる帳票の一覧が表示されるので、目当てのものに✔を入れ「追加」をクリックする。
4.帳票を編集する
帳票一覧に先ほど選択したものが追加されるので、「帳票編集」をクリックする。
必要事項を記入し、「作成完了」をクリックする。
これで、確定申告書等のXTXファイルに明細書が追加された。
あとは、e-Taxソフトで電子署名し送信するだけだ。
5.補足(届出・申請について)
以上が「国庫補助金等の総収入金額不算入に関する明細書」等の帳票をe-Taxで送信する流れだ。
今回説明した帳票は確定申告書のXTXファイルと一体のものだが、「青色専従者給与に関する届出」等の届出・申請書類については、確定申告書等とは別のXTXファイルとしてe-Taxソフトで作成・送信することができる。
方法としては、「申告・申請等一覧」から「新規作成」を選択して進んでいく点が異なるが、帳票の追加とほぼ同じ手順なので説明は割愛する。
おわりに
e-Taxソフトはイケていないが、WEB版も出てきたようで、そちらはそれなりにイケているらしい。
ただ、今のところWEB版は対応している項目が少ないため、何をしたいかによって旧ソフトと使い分けていくのがよいかもしれない。
それではノシ
(おまけ)
個人事業者が、固定資産を取得した後で国庫補助金等の交付を受ける場合の課税上の取扱いについて|国税庁