宝くじは「愚か者の税金」⁉

秋に発売されるオータムジャンボが、今年からハロウィンジャンボに改称されるようだ。
皆さんは宝くじ、買っているだろうか?
1等前後賞合わせて5億円。
夢がある。
当たったらどうしよう、なんて皮算用をしたりして。
そんな宝くじ、ちょっとお金に詳しい人からはこう呼ばれている。
愚か者の税金と。
なぜ「愚か者」の「税金」?
期待値・還元率が低い
カジノや公営競争、パチンコその他諸々……
ギャンブルは必ず胴元が儲かるようにできている。
そして、数あるギャンブルの中でも、宝くじの還元率は最低水準なのである。
図によると、宝くじの売り上げのうち、47%しか当せん金に回っていない。
カジノの場合は95%以上と高く、いかにもギャンブルって感じの競馬や競輪でも75%ほどの還元率になっているそうだ。
また、ネット上で愛好者がパチンカスなどと揶揄されているが、なんとパチンコは約85%と、カジノには及ばないものの宝くじを大きく引き離している。
宝くじ購入者が愚か者と言われる意味がわかるだろう…
公共事業の財源になっている
先ほどの図にある通り、売り上げの約40%が公共事業等に回っている。
これはまさに税金。
ザックリ言うと、宝くじを買うために支払った額の半分ほどが、
・高齢化少子化対策
・防災対策
・公園整備
・教育及び社会福祉施設の建設改修
・震災からの復興支援
に使われているのだ。
欲にまみれたお金が世の中のために使われるなんて、実にステキなことだ。
結局のところ宝くじは買わない方がよいのか?
投資家視点では「買わない」
いっぱしの投資家を気取るのであれば、宝くじの購入はありえない。
単純に考えて割に合わないからだ。
「愚か者の税金」という呼び方も正しいのかもしれない。
しかし、見方を変えてみるとどうなるだろうか。
アーリーリタイア・一発逆転を目論むなら「買い」
普通に考えれば、宝くじを買うのはバカらしくてやってられない。
しかし、そもそもアーリーリタイアってのは普通じゃない。
外国のことは知らないが、今のところ日本では定年まで勤め上げるのが一般的だろう。
さて、普通でないアーリーリタイアを実現するためには、入念な計画を立てること、そしてそれを実行することが必要となる。
多くの場合、給与収入だけでなく副業による収入を得ることや、株式や不動産等での運用が欠かせないだろう。
果たしてこれを何割の人が達成できるのだろうか。
細かい内容まで調べ上げ、またその内容を自分なりの考えをもってアウトプットしている、人気ブロガーのような方々からすれば、難しいことではないかもしれない。
しかし、みんながみんな、調べ、考え、行動できるわけではないだろう。
(そんな奴にアーリーリタイアの資格は無いと言われればそれまでだが……)
だとすれば、一発逆転の方法として、宝くじもアリなのかなと思う。
貧乏人の切り札
低所得なほど宝くじを買い、高所得者はまず買わないと言われている。
この理由、低所得者がバカで高所得者が賢いからなのだろうか。
宝くじというのは、私の知っている中でも最もハイリスクなものの一つだ。
これほど振れ幅が大きいものはそう多くないだろう。
所得が低いほど逆転には高いリスクをとらなくてはならず、一方、十分な所得があれば割りに合わないものに手を出す必要はない。
よって、宝くじ購入者の層が一方に偏ってしまうのは当然と言える。
ギャンブルに頼らないといけないという点については褒められたものではないが、その選択自体は考えようによっては合理的ですらある。
お金持ちが宝くじ屋に並ぶ人を「愚か者」と見下すのは、間違いとは言わないが、少しずれているような気がしてならない。
もっとも、なんとなーくで購入した者が、お金の使い方を知らないまま大金を手にしたらどうなるのかは、想像に難くないが……
まとめ
宝くじの購入はアリという結論に至ったが、これはあくまでも宝くじの仕組みや非合理性を理解した上で、それでもなお買うという場合の話である。
…などと色々書いたものの、個人的には深いことを考えず、娯楽の一つとして楽しむのがよいと思う。
買い方や場所を変えたり、弁財天で洗ってみたり…w
はずれても地域のために使われるわけだし、抽選券つきの寄付だとでも思えば気が楽だろう。
それではノシ